立場の違い

私は二十八年間両親が離婚したことも父が再婚していたことも腹違いの兄弟がいたことも全く知りませんでした。何も知らないままで大きくなりました。おまけに現在は無職で病気で仕事もしていません。こんなに馬鹿げたことはない。そして想い馳せるのです。私のこの二十八年間は一体、何だったのかと。笑えますよね。今更です。笑いしか起きませんよ。今更、もう。悲しくないはずなんてない。笑えるのです。悲しすぎて笑えるのです。フハハハハ。私の記録が誰かの慰めになってくれればいいのですが。私と似た境遇の方もいるかもしれませんね。もしくは私の腹違いの兄弟に当たる立場の方もいるかもしれません。関係者全員が複雑な心境を抱いているに違いないのです。大人たちは自分たちだけがただただ気持ちの良い思いをしてきただけですから。子供が出来ても自分たちが気持ち良かったらそれでもいいではありませんか。子供は大人に愛情を求めるようにプログラミングされていますから親から見放されたら壊れてしまうのです。大人にも子への愛情があります。けれども子の親への愛情は残酷なほどに悲しいのです。時間があれば是非スピルバーグ監督の「AI」を見てほしい。この映画は子が親に求めてしまう「愛情」をこれでもかと言うぐらいに残酷にでも美しく描きます。これほど悲しい親子の映画を私は後に知りません。是非見てほしい。子は全て見ています。子は未来です。子孫です。日本には家と言う価値観があります。最近では減りましたが。それでも日本人にはそのように家と言う価値観があります。ですから子を悲しませるということは自分自身を傷つけることすなわち先祖を傷つけることと同じです。子を悲しませることは自分を悲しませることに繋がりしいては先祖を悲しませることにも繋がります。覚えておいてほしい。大切なことです。子は見ています。親を見ています。